鉄骨の梁のたわみ制限 [鉄骨造]
「写真と文は無関係です」
「梁のたわみは、通常の場合はスパンの1/300以下、片持梁では1/250以下とする。ただし、母屋・胴縁などについては、その仕上材に支障を与えない範囲でこの限度を超えてもよい。」
これが1973年から2004年まで永く続いていた建築学会の鋼構造設計基準だった。
これは長期荷重時なのか短期荷重時なのかと、たびたび疑問に思ったことが過去にあるのだが、「通常」という語句があるが、長期扱いならばそう明言するはずだと思い、私は短期荷重時、特に積雪荷重時、暴風時の梁のたわみ制限値としても1/300を使用していた。
他の構造技術者には短期荷重時は1.5倍の値、1/200を緩和措置として使用している人が居ることは知っていた。
つい最近若い人に鉄骨造梁のたわみ制限について聞かれ、「持論を展開すべく」さらに確認の意味もあって2005年版の鋼構造設計基準の「たわみ」のペイジを開いた。
驚愕すべきことに文の最初に「長期の」文節が付加されていた!!!
4年前の基準改定時にこのことが話題になった記憶がない。私の見落とし、聞き逃しだろうか。
人間、いつまで経っても「勉強」である。