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伝統構法のシンポジウム [木造]

8月1日の「ケンプラッツ」に伝統構法のシンポジウムついての記事が掲載されている。
シンポジウム自体は7月12日に開催されているので、やや鮮度に欠ける扱いとなったことは何故だろう。

さて、会場は新宿の工学院大学。予想を上回る約400人の参加で会場は膨れ上がったと書かれている。

【運営者団体】これからの木造住宅を考える連絡会
【参加団体】住宅産業研修財団・優良工務店の会/職人がつくる木の家ネット
伝統木構造の会/日本曳き家協会/日本民家再生リサイクル協会/緑の列島ネットワーク

古川保氏(すまい塾古川設計室)、綾部孝司氏(綾部工務店)、大橋好光氏(武蔵工業大学教授)、
後藤治氏(工学院大学教授)らの発言が要約されている。

国交省の伝統構法に対する方針が越海室長の発言として載っている。

「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験検討委員会」(事務局:日本住宅・木材技術センター)では、
今年から3年間にわたって、E-ディフェンスでの実大振動実験などで伝統構法の再検証を行い、
最終的に「伝統構法を考慮した仕様規定」を告示化すると言うもの。
国交省の方針は限界耐力設計法の柔軟な運用ではなく、新たな仕様規定を設けることのようだ。

私自身は「限界耐力計算」を経験したことはないので正確な判断が出来るわけではないが、
平屋や2階建て木造の構造解析に1質点系のモデルを基にする計算方法が最適なものなのかどうか
と言う違和感はある。

E-ディフェンスの実物大実験は結構なことだが、3年もかかると言うのは永過ぎるのではないか。
安全側の大まかな判断にも基づいた告示なら明日にでも出せるのではないか、
不十分であればまた改正すれば良いはずだと私は考える。
安易すぎるだろうか。


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コメント 4

たいせい

 同感です。
 建築における学問というのは、様々な災害を経てきた建物の分sきから始まったはずなのにも係わらず、その一つの結果に過ぎない法律によって、実績のある伝統構法が建てられなくなったというのに、大きな矛盾を感じています。
by たいせい (2008-08-04 15:51) 

sei-kita

たいせいさんへ
 いつも「ナイス」やコメント有難う御座います。
 
 多少窮屈な「仕様規定」でも早く告示を出して
 伝統構法による木造建築が可能になるようにすべきだと感じています。

 例えば最低限の壁量の規定を設ける、または柱の最小径の制限を
 設けるなどですが・・・・・
by sei-kita (2008-08-04 20:31) 

mike

わたしもこの記事読みました。
あと3年待てないのか…という考え方もあるのでしょうが、
もう待たせる施策は、慎重ではなく先送りにしか思えないです。
以前の記事で紹介されていた本
「木造の家は地震に強いか(杉山英男氏著)」
図書館で借りて読みました。
大橋好光氏は、この本の1ページにも載っていました。
そして今度、私が所属しているJIA関東甲信越支部の広報委員にて、
大橋好光氏に、会報誌に寄稿していただくことになったんです。



by mike (2008-08-12 10:51) 

sei-kita

mikeさん、コメント有難う。
伝統構法については、まだまだ難しい
課題が山積しているようです。
by sei-kita (2008-08-13 04:21) 

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