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危険度判定 [耐震設計]

20080619 朝日新聞1.jpg

岩手・宮城内陸地震での応急危険度判定の集計が発表されている。
6月19日の朝日新聞によると危険判定数は全体の6.5%だと言う。
「危険」と判定され「赤紙」が貼られればその建家の内部に入る事は危険だと周知される。

過去の主な地震と比較がなされている。

           発生年  判定総数  危険の比率

阪神・淡路大震災   1995   46,610    13.9%

鳥取県西部地震    2000    4,080    10.9%

新潟県中越地震    2004   36,143    14.5%

福岡沖地震       2005    3,148    16.4%

能登半島地震     2007 7,600 16.2%

岩手・宮城内陸地震  2008 3,169 6.5% (速報値)


過去の比率の半分以下である。
新聞からは木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の種別や住宅か否かは判明しない。

全体の傾向は間違いなく把握できる。

要するに今回の地震による建築物の被害は大幅に少ない。

今回の地震の卓越周期が短いことが一つの要因だと記事は言っている。

 またある建築士の意見として「貫構法(伝統構法)が倒壊につながらなかった原因のひとつでは」と
語らせている。

 マスコミはこう言った見解を好んで記事にするが、慎重に判断しなければならない。

 過去の北海道などの寒冷地の地震では建家は防寒の為、窓が少なく、
壁が多いとも言われこのことが被害を少なくしていると言われていたが、
今回の記事にはその事についての言及は無い。


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mike

こんにちは。
ご無沙汰しています。

卓越周期が短く、貫構法が倒壊しない傾向とは、
周期が違う、柔な構造だったからという事なんでしょうか?

最近の木造軸組構法は、どちらかというと剛寄りのものが多いと思われますが、柔も必要な考え方なんですね。
過剰なホールダウン金物の使用も気になるところです。
基礎からのホールダウン金物が主流のようですが、
土台との緊結の方が、適度に柔になるような気がするのですが…
by mike (2008-06-24 21:48) 

たいせい

 地震があって直ぐに、とある有識者のコメントとして「重い瓦屋根の家が少ないから建物の被害が少なかった」というのを耳にしました。
 私の方で震源地近くで瓦工事をしていらっしゃる方のお話を聞きましたが、「棟の被害は多少有るものの屋根の重さが原因と思われる家屋の被害はなかった」とのことです。

 マスコミや、現地を踏まない有識者と言われる方達は、毎回の地震でパターンとなったステレオタイプ化したものの見方でコメントをしていらっしゃるようですが、自分の何ら根拠のない一言が社会に与える影響というのをもっと考えて欲しいものです。
by たいせい (2008-06-25 14:38) 

sei-kita

kappaさん、mikeさん、たいせいさん
ナイス・コメント有難うございます。
by sei-kita (2008-06-28 21:36) 

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